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開業医からの視点 玉置 繁憲(69号)

コロナ禍の中、開院10周年を迎えて

玉置 繁憲
医療法人IRO名古屋膠原病リウマチ痛風クリニック 院長
 

コロナ禍の中、今年1月21日に開院10周年を迎えました。理事長の田中郁子先生と「専門医、街に出る」をコンセプトにリウマチ膠原病、痛風、骨粗鬆症を専門とする内科クリニックを名古屋駅前のオフィスビルで開業しました。開院当日採用したナースが来ず、2ヶ月後の3月11日には東日本大震災もあり不安なスタートでしたが、東海地区にはこのような内科クリニックが少なく、愛知だけでなく三重や岐阜からも患者さんに来て頂き、また予想外に痛風患者さんが多く10年間で2000人以上の方が関節を腫らして来院されました。開院当初はエコー2台、X線撮影装置1台でしたが、手狭になり検査件数も増えたことから2017年にクリニックのフロアを拡張してエコー3台、X線撮影装置2台 に増設し、念願であった全身型DXAとHR-pQCTを導入しました。また京都府立医科大学の川人豊先生にお願いして医局の先生方にも外来を手伝って頂いています。スタッフも開院当初は5人ほどでしたが、今は事務職7人、管理栄養士2人、薬剤師1人、看護師4人、臨床検査技師3人、診療放射線技師5人に増えJCR登録ソノグラファーも6人になりました。

大学院時代指導頂いた恩師に「知的好奇心を持ち続けること」と教えられました。多くの画像診断のモダリティーとスタッフの力は私と田中先生の知的好奇心を刺激し続けています。医療スタッフも積極的に学会発表をおこない今年のJCRには9演題を採択して頂きました。

大波、小波、荒波も乗り越え、もうすぐ10周年と思っていた矢先のコロナ禍でした。天然痘以外人類が撲滅できた感染症は無く、新型コロナとは長い付き合いになると考えました。公的病院などの発想とは異なると思いますが、まず考えたことはスタッフの雇用を維持することでした。そして長期戦に備えて長続きしない無理な感染対策はしない、無意味な感染対策はしないということでした。クリニック周辺では馴染みの飲食店が閉まり求人の張り紙も消えました。第2波後一時戻りましたが、当院でも昨年2月以降外来患者さんが減少しています。慢性疾患で定期通院されている患者さんばかりなので、一般内科クリニックよりはダメージは小さいですが、感染対策にかかるコストも馬鹿になりません。免疫抑制剤を使用している患者さんが多いため、積極的に発熱患者さんを診ることは出来ませんが、スタッフとクリニックを守り診療を継続することがこの地域の医療を支えることだと信じて、コロナとの戦いを勝ち抜きたいと私たちは考えています。

 

田中郁子理事長と玉置繁憲院長

田中郁子理事長と玉置繁憲院長

HR-pQCT(高解像度末梢骨定量的CT)と診療放射線技師

HR-pQCT(高解像度末梢骨定量的CT)と診療放射線技師

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