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医学生・研修医の先生方へ

志水 隼人

膠原病・リウマチ内科と総合内科メンバー (前列左端が筆者)
志水 隼人
神戸市立医療センター中央市民病院 膠原病・リウマチ内科/総合内科

私は平成22年に大学を卒業し、市中病院での初期研修を経たあと、大学医局に所属はせずに当院の総合内科で専門研修を行い、現在は膠原病・リウマチ内科および総合内科医師として働いています。学生時代は自分が膠原病リウマチ診療に携わるとは考えてもいませんでしたが、総合内科を続けていると関節炎や原因不明の発熱の患者さんを担当する機会も多く、そのなかには膠原病リウマチ疾患の診断に至る患者さんも少なくありません。膠原病リウマチ領域の知識の重要性を痛感し、専門施設で短期間の研修をするなど勉強していくうちに、膠原病リウマチ疾患の奥深さ、面白さに魅了され現在に至っています。
もともと全身を診たいと考え内科医となりましたが、膠原病リウマチ疾患はまさに全身を診ることが求められます。同じ疾患でも患者さんによって障害臓器は様々であり、また同じ障害臓器でも現れる症状は多彩です。患者さんにどのような症状が出現していて、どのような治療が適切なのかを考えるには、病歴・身体所見・検査所見を丁寧にみていく必要があり、それが膠原病リウマチ疾患の面白さであり難しさでもあると感じています。

免疫学の発展に伴い、膠原病リウマチ領域においては生物学的製剤やJAK阻害薬などの新規治療薬剤が次々と開発され実用化されています。関節リウマチをとってみても、一昔前までは考えられなかった寛解達成が今では当然のように治療目標となっています。このように治療が劇的に発展していく様を経験でき、その治療によって患者さんの改善を目の当たりにできるという点でもとてもやりがいのある分野だと感じます。

医学生のみなさん、研修医の先生方、ぜひ膠原病やリウマチの世界に触れてみてください。きっとその面白さ、奥深さを実感できると思います。ひとりでも多くの先生が膠原病リウマチ診療に足を踏み入れてもらえると嬉しいです。