日本リウマチ学会 その先へ・・・
一般社団法人日本リウマチ学会第11期に次いで第12期の理事長に就任しました。昭和32年に設立され、約70年の歴史を有する本学会において、理事長を継承することは大変な光栄であると共に、その重責に身が引き締まる思いです。一層のご支援とともに御指導御鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
さて、免疫学の飛躍的な進歩による病態解明、分子標的治療薬の導入による治療革命など、リウマチ学、リウマチ医療は劇的な変革に晒されています。斯様な世界の潮流の中で、日本リウマチ学会でも多くの課題が議論され、リウマチ学、学会、医療のさらなる進展、「その先へ・・・」の起点となる基盤を形成するという観点から、下記5点については特に注力しています。
1. 卒前教育、卒後教育の体制整備
リウマチ学を志す若き人材の確保のためには、医学部卒前教育、卒後専攻医・専門医教育体制の整備が急務です。文部科学省、厚生労働省と協力し、全大学に膠原病リウマチ学講座の設置、教授の配置、および、機構専門医と学会専門医の共存,充実により、高水準のリウマチ医療が地方まで格差なく実践できる教育体制を整備していきます。学会認定専門医の広告についても厚労省に要求しています。
2. アカデミアとしての存在意義
膠原病リウマチ疾患の診療ガイドラインなどは厚生労働省研究班とも協働して作成し、本学会が編集し、オーソライズします。安全性、有効性、経済性、難治例や併発症への対応等の観点からも適切な診療を主導していきます。また、疫学調査委員会を立ち上げ、本邦の各疾患の実態調査を行います。ガイドライン委員会、調査研究委員会、編集委員会などとも協働して、アカデミアとしての存在意義を確立します。
3. 世界をリードできる国際体制を構築
リウマチ学、治療の急激な進歩に対応するには、ACR、EULAR、APLARとも協調し、アジアや世界をリードできる体制を構築する必要があります。基礎、臨床、基本領域の分野を超えてオールジャパンで取り組み、新知見を世界に発信できる学会にします。基礎・臨床研究推進委員会、J-STAR委員会などの活動をさらに活性化します。
4. 若い力の結集と情報化の推進
リウマチ学を志す若き人材を確保する基盤形成が急務です。J-STAR-BR, CR, IRを組織して、各委員会との協働、海外の若手との交流を活性化します。そのためにも、SNSなどを有効活用して学会員、国内外、患者、社会に向けた情報化を推進します。
5. 社会保険医療の改善
厚生労働省に療養支援に関わる指導料、管理料、加算等を要望し、医療の質、および、実地臨床の向上を目指すために、社会保険委員会には、内保連関連、外保連関連、入院医療保険、医薬品安定供給検討、リウマチチーム医療促進の各小委員会を設置しました。学会員の診療基盤を堅固にしたいと思います。
その先へ発展するためには、学会員の皆様の意識の向上と親睦、ご支援、ご支持が不可欠です。また、組織としての透明性に加え、利益相反マネジメントなどの社会基盤を強固にし、会員のみならず国民の皆様からも理解戴ける運営を目指す必要があります。日本リウマチ学会、リウマチ学の発展、患者の皆様への社会貢献に全力を尽くす所存ですので、多大なるご支援、ご協力を賜りますよう、どうぞ宜しくお願い致します。
・インタビュー動画
「日本リウマチ学会 その先へ・・・」
(映像:医療新聞社)
理事長 田中 良哉
設立の理念と目的
沿革
日本リウマチ学会は、昭和32年(1957年)日本リウマチ協会として発足し、第1回総会は東京の上野松坂屋ホールで開催した。当時の会員数は100名程度であった。昭和37年(1962年)日本リウマチ協会と分離して日本リウマチ学会を設立。昭和43年日本医学会加盟、昭和62年(1987年)学会認定医制度を制定し、指導医・認定医・認定施設の認定制度を発足させた。平成15年 5月26日有限責任中間法人日本リウマチ学会を設立し、同年 7月 1日事務所を豊島区大塚から港区虎ノ門に移し、新法人として事業を開始。平成20年12月1日中間法人法の廃止に伴い平成21年4月23日社員総会の決議により一般社団法人日本リウマチ学会となった。
日本リウマチ学会の概要
診療内容の向上を目的とする。
2.機関誌の編集・発行
3.教育研修の実施
4.専門医・施設その他の認定
5.海外の関係諸学会との連携による活動
6.その他本会の目的達成上必要な事業
