関節リウマチ・膠原病患者さん、ご家族の方へ
帯状疱疹予防のワクチンに関する注意喚起
~免疫抑制療法中の方は生ワクチンを接種できません~
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体内に潜んで、免疫力が低下したときに再び活性化して起こる病気です。皮膚に水ぶくれや痛みが出るだけでなく、神経痛(帯状疱疹後神経痛)が長引くこともあります。
リウマチ・膠原病患者さんのように、免疫抑制薬やグルココルチコイド(いわゆるステロイド)、生物学的製剤、JAK阻害薬などを使用していると、帯状疱疹の発症リスクが高まります。特にJAK阻害薬を使用中の患者さんでは、帯状疱疹のリスクが上昇するとされています。
帯状疱疹ワクチンの予防接種
帯状疱疹予防のためのワクチンには、2種類あります。生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)と不活化ワクチン(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)です。
免疫抑制薬を使っているまたは直近まで使っていた患者さんでは、生ワクチンは接種できません(禁忌)。不活化ワクチンは、生きたウイルスを含まないため、免疫抑制薬を使っている方にも接種可能です。
ご相談ください

不活化ワクチンは、50歳以上の方または帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方が接種可能です。接種方法は年齢や状態によって異なりますので、主治医とご相談ください。また、リウマチ・膠原病患者さんにおける帯状疱疹ワクチンの有効性・安全性については、まだ十分には検証されていません。リスクベネフィットに鑑みて使用を考慮しますので、主治医にご相談ください。
参考
厚生労働省ホームページ:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001388066.pdf