医学生・若手医師のみなさま 医学生・若手医師のみなさま

アレルギー・膠原病との出会い

高橋 健太郎

前列左より上田,杉浦,平松
後列左より横田,細川,高橋(筆者),窪田師長

高橋 健太郎
千葉大学大学院 細胞治療学(アレルギー・膠原病内科)

 私は平成15年に千葉大学を卒業し、旧第二内科(現細胞治療学)に入局しました。旧第二内科はアレルギー・膠原病、代謝・内分泌、血液、炎症性腸疾患グループから構成されており、4年間の武者修行後に進むグループを選択するシステムであり、何度も同期入局の同僚達で飲みながら話し合ったりしました。
 しかし、私は最初からアレルギー・膠原病グループに進もうと決めていました。
きっかけは家族でした。弟は幼少より気管支喘息とアトピー性皮膚炎を患い、毎日夜中には無意識に体中をものすごい力で掻き毟るため、母親が隣に寝て、そのような“発作”が起こると必死に抑えていたのです。私も鼻炎が激しく、学級で一人だけ常にくしゃみをしていました。今は弟も軽快していますが、アレルギーは身近なものでした。生物に備わる免疫が関与する疾患が興味深く、自然に医師を、そして免疫を専門とするアレルギー・膠原病内科医を目指すようになったのです。
 現在、千葉大学においても診療科の臓器別再編成が進んでいます。わかりやすさの代償に、医師は全体ではなく臓器を診がちになりますが、アレルギー・膠原病内科医は全体を診る必要があり、generalistとして存在し続けることができます。現在は大学院生として、千葉大学大学院遺伝子制御学と共に基礎研究も行っています。難しい分野でゴールは見出せませんが初心を忘れずに成長し続けたいと思います。