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作業療法士からの声 田口 真哉(66号)

外来作業療法におけるハンドリハビリテーション

田口 真哉
社会医療法人抱生会 丸の内病院リハビリテーション部
田口 真哉

養成校からの恩師である矢﨑 潔先生(作業療法士)の「手のリハビリテーションを学びたいのであれば、リウマチの手をよく勉強しなさい。」がきっかけに今の私があります。
私の勤めます社会医療法人抱生会 丸の内病院は2022年4月に新設された心不全ケアセンターを含む14センターが特徴ある診療や支援を行っています。
そして、作業療法士はセンターを縦横無尽に走り回っています。

さて、リウマチ患者さんの作業療法はこれまで入院中に行うものが主でしたが、2017年よりリウマチ専門医である山﨑 秀診療部部長の号令のもとに、外来での積極的な作業療法を開始しました。

その内容は、①ハンドリハビリテーション②スプリント療法③自助具作製です。まずスプリント療法では、変形予防や疼痛緩和を目的に患者さんと一緒に、素材は?生活スタイルは?装着する時間は?など、楽しくお話ししながら作製しています。また自助具も同じく、材質やグリップなどにこだわり、使いやすいように、使って生活が楽に・楽しくなるように(楽楽作業)心を込めて仕上げます。そして最も力を入れているのはハンドリハビテーションです。当院で作成した田口オリジナルと有名なSARAHプログラム(Lancet 2015)を組み合わせて実践しています。具体的には、手指の関節可動域・筋力訓練の要素を含み、手指機能を改善・維持して実用性を高める効果があります。患者さん自身が意欲的に自宅でのリハビリテーション治療に取り組み、それがあたかもマイ・ルーチン(日課)となるように支援することが重要です。そのために新規予約時に作業療法士が問診を行い、患者さん毎に異なる手指機能障害による生活への影響などを聴取することで、円滑なハンドリハビリテーション開始に繋げます。また自宅での訓練開始までに外来で1~2回程度、自宅でのプログラムを作業療法士と一緒に行います。これにより自宅でも自信を持って適切に実施できるようになります。自宅で「方法が分からず、できなかった。」ということはありません。訓練を楽しく続けていくための仕掛けもあり、多くの患者さんが“握力が改善した”、“生活動作が楽になった・楽しくなった(楽楽作業)”と喜んでおられます。

進行した手指の変形を作業療法だけで元に戻すことは至難の技です。しかし現在、“使っている手”をこの先も“同じように使っている手”として、変形を悪化させずに機能維持・改善していくことが、作業療法士の矜持であると考えています。また作業療法士は治療を通じて、身体の小さな部位である手指を梃子(てこ)に患者さんの日常の半分以上を占める生活を大きく支え、改善していくことができる職種であると密かに(3密ではなく!)自負しながら、毎日、楽しく、業務に勤しんでいます。

 

作業療法部門及びリウマチリハビリテーションチーム一同

作業療法部門及びリウマチリハビリテーションチーム一同


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