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看護師からの声 中島 礼子(68号)

クリニックにおけるリウマチケア看護師のやりがい

中島 礼子
エキスパートナース 熊本リウマチ内科
中島 礼子

熊本リウマチ内科は、2010年に坂田研明院長により熊本市北部に開設されました。現在は院長のほか、看護師4名(うち3名はリウマチケア看護師)、臨床検査技師3名、医事科4名で診療にあたっています。私は開設時に入職し、ほぼ同時に始まった本制度の第1回登録看護師として認定していただきました。

膠原病・リウマチ性疾患の診療にはチーム医療が欠かせません。治療は長期に及ぶため、患者と医療者の信頼関係がとても大切です。当院は看護師による詳しい問診、バイタル評価、日常生活活動性評価、服薬指導や服用状況の確認など、患者さんの全体像のモニター把握に努めています。さらに看護師による関節POCUS(point of care ultrasound)を導入するために、臨床検査技師との勉強会や関節エコー研修会に参加しています。クリニックにおいてもケア看護師の業務は増えるばかりですが、多忙な中にも、医師、臨床検査技師、医事科スタッフ間で患者情報を共有するよう努力しています。

一方で採血データや関節エコーでも表現されない患者さんの心身の苦痛や不安があることを実感しています。苦しい生活状況や家族関係など深刻な問題やお悩みをお聞きすることも多々ありますが、どんな時にも丁寧に傾聴し、何でも話しやすい、相談しやすい環境づくりを心掛けています。不安や緊張でいっぱいだった患者さんの表情が、私たちの問診や診療後に安堵感で笑顔になられたとき、「心からケア看護師でよかった」「もっとお役に立ちたい」とリウマチケア看護師のやりがいと使命感を強く感じます。

子育てが終わり、趣味を見つけようとした時にフラダンスに出会い、インストラクターの資格を取りました。患者さんより「リウマチで趣味や運動が出来ない」「みんなに合わせてサークルに参加できない」と聞く事が多くあり、クリニックで交流の場を提供できないかと院長に相談したところ、直ぐに環境を整えていただき、月に1回、ボランティアでフラダンス教室を開くことになりました。当院の待合室は天井が高く、音楽をかけるとまるでダンスホールの様な環境になります。「クリニックであれば、参加してみようかな」と興味を持たれる患者さんも多く、のびのびとフラダンスを楽しまれるようになりました。皆さんが楽しく談笑をしていらっしゃる姿をみると、この様な場所を設けてよかったと嬉しく思います(新型コロナウイルスのため現在休講中)。

今後もリウマチケア看護師として、患者さんお一人おひとりにより添った看護が提供できるよう努めていきたいと思います。

 

スタッフ全員(左端から4番目が筆者)

スタッフ全員(左端から4番目が筆者)

筆者指導による患者さん向け院内フラダンス教室風景(令和元年10月)

筆者指導による患者さん向け院内フラダンス教室風景(令和元年10月)