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シェーグレン症候群

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群(sjogren syndrome: SS)とは涙や唾液を作っている臓器を中心に炎症を起こす全身性の自己免疫疾患です。病気の原因は不明ですが40-60歳台の女性に発症しやすいことが知られています。

症状・検査

主な症状としては、目の乾燥(ドライアイ)、口腔乾燥(ドライマウス)、膣乾燥(ドライバジャイナ)があげられます。約45%の方が乾燥症状主体で悩まされますが、それ以外にも約50%の方には全身性に何らかの臓器病変(全身倦怠感・関節痛・皮疹・光線過敏症・間質性肺炎・神経障害・腎障害・筋症状・血液検査異常など)を生じることがあります。そして一部(約5%)の方には悪性リンパ腫(リンパのがん)や原発性マクログロブリン血症といった血液疾患の合併を認めます。しばしば橋本病や自己免疫性肝炎といった他の自己免疫疾患を合併することもあります。検査では白血球減少や免疫グロブリンの増加、様々な自己抗体(抗核抗体、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体、リウマトイド因子など)が出現することがあります。

診断

血液検査で自己抗体を測定し、涙や唾液の分泌量を調べることで診断されます。唾液腺や涙腺の一部を取り、炎症細胞の存在を確認することで確定診断となる場合もあります。シェーグレン症候群は指定難病のため重症度により医療助成の対象となることがあります。

治療

現状では根本的に治癒を目指す治療法はありません。ドライアイに対しては点眼薬や局所治療、ドライマウスに対しては内服薬やうがい薬、唾液腺マッサージなども行われることがあります。肺や神経、関節などの症状に対しては重症度に応じてステロイドや免疫抑制薬が使用されることがあります。

生活上の注意点

ドライアイに対しては冷暖房器具などによる乾燥を防ぐことがあげられます。市販の保存料の含まれている点眼薬の使用には注意が必要です。ドライマウスに対しては感染を防ぐためうがいをするなど口腔清潔を心がけ、齲歯(虫歯)対策のため歯科への定期的な受診も心がけましょう。洗口液はアルコールの入っていない無刺激のものを選びましょう。光線過敏のある方は紫外線対策が必要です。薬剤に対するアレルギーが出やすいので新しい薬剤が始まった時には注意しましょう。痛み止めの使いすぎにも注意が必要です。またセルフチェックとして時々首の付け根やわきの下、足の付け根などにしこりを触れるか確認してみましょう。規則正しい生活、休養をとり、精神的ストレスを避けるような生活をしましょう。

主治医への相談のポイント

妊娠・出産を計画している場合、首のつけねやわきの下、足の付け根にしこりを触れた場合、原因の説明できない発熱がみられた場合には早めに主治医の先生に相談をしましょう。

筑波大学附属病院膠原病内科
安部沙織先生

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