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生物学的製剤(bDMARDs, Biologics)

生物学的製剤とは

生物学的製剤とは、バイオテクノロジー(遺伝子組換え技術や細胞培養技術)を用いて製造された薬剤で、特定の分子を標的とした治療のために使われます。生物学的製剤は高分子の蛋白質であり、内服すると消化されてしまうため、点滴あるいは皮下注射で投与します。バイオあるいはバイオ製剤とも呼ばれます。

主な対象疾患

リウマチ膠原病領域では、関節リウマチに対して最も使用されていますが、巨細胞性動脈炎や高安動脈炎、ANCA関連血管炎、全身性エリテマトーデス、ベーチェット病などの膠原病のほか、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎など様々な疾患に対して使用されています。

有効性

特定の分子を標的とした生物学的製剤は、一般的に治療効果が高く、また併用するステロイド内服量を減らせることも多いです。ただ、必ずしも全員に効果があるわけではなく、また各生物学的製剤が有効かどうかを事前に推測することは難しいです。薬剤ごとに特徴があるため、血液検査結果、合併症の有無、点滴製剤か皮下注射製剤かなど、様々な点を考慮して患者さんにとって最適な薬剤を選択する必要があります。

副作用や注意点

感染症に注意が必要です。予防のために、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンは積極的に接種しましょう。高熱、呼吸器症状(咳・痰、呼吸困難)、腹痛、皮膚の腫れなどがみられた際は早めに相談してください。帯状疱疹のリスクが高い製剤もあるため、ピリピリとした痛みや水ぶくれを伴う赤みがみられたら、すぐに医療機関に相談してください。また、結核やB型肝炎の潜在的な感染が考えられる場合、投薬を要することもあります。
心不全や慢性閉塞性肺疾患、多発性硬化症のような脱髄疾患がある患者さんには使用が難しい薬剤もあるので、そのような持病がある方は主治医にお伝え下さい。

費用

一般的に高額ですが、対象とする疾患や加入する健康保険の種類によって負担額は異なります。高額療養費制度などを利用することで負担を軽減できることもあるため、主治医に相談するようにしてください。

神戸市立医療センター中央市民病院 膠原病・リウマチ内科/総合内科
志水隼人先生

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