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若年性特発性関節炎(JIA)

若年性特発性関節炎(juvnile idiopathic arthritis: JIA)とは

16歳未満で発症し少なくとも6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎と定義されます。その病型は7つに分類されますが、全身型と関節型に大別され、さらに関節型は少関節炎と多関節炎などに分かれます。

症状・検査

全身型は、高熱や紅斑、関節痛を主徴とし、しばしばリンパ節腫脹や肝脾腫を伴います。関節症状がはっきりしない場合もあります。血液検査では白血球やCRP、フェリチンなどの炎症を反映する値が高くなります。時にマクロファージ活性化症候群という重篤な合併症をきたすことがあり全身状態が悪くなります。その際には血小板やフィブリノゲンの値が急激に減少し、フェリチンやトリグリセライド(中性脂肪)などの値が増加します。
関節型では関節の腫脹や疼痛などを生じ、時に微熱や倦怠感も伴います。少関節炎ではぶどう膜炎が関節外症状として出現することがあり、眼の充血や視力低下をきたす場合もあります。血液検査ではCRPや赤沈値などの一般的な炎症反応の上昇や、関節炎を反映してMMP-3が上昇することがあります。また、リウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性を示すことがあり、それらが高値であると治療に難渋する場合も多くみられます。
画像検査として、関節の評価にはレントゲン検査や超音波検査、MRI検査が行われます。

診断

全身型を診断するために特異的なものはありません。感染症や腫瘍性疾患、自己炎症性疾患等の除外が行われます。その鑑別のためにCTや骨髄穿刺のような検査が行われることがあります。関節型では丁寧な関節の診察と血液検査、関節画像検査等が行われ、感染症や腫瘍性疾患等の除外が行われます。

治療

全身型においては初期治療として非ステロイド抗炎症薬やステロイドが使用され、効果が不十分であれば生物学的製剤が使われます。
関節型においては初期治療として非ステロイド抗炎症薬やメトトレキサート(抗リウマチ薬)などが使用され、効果が不十分であれば生物学的製剤が開始されます。

生活上の注意点

関節炎が完全に治まっていない場合、関節を酷使する運動や作業は控える必要があります。また体調不良の際、それが原疾患によるものか感染症によるものか判断に迷うことがあります。特に治療薬としてステロイドや生物学的製剤を使用している場合、発熱などが出づらいこともあり注意が必要です。

専門医への相談のポイント

一般的な初期治療(全身型ではステロイド、関節型では非ステロイド抗炎症薬やメトトレキサート)によっても症状が良くならない、薬剤の副作用に困っているなどのことがあれば、早めに主治医の先生に相談をしましょう。

宮城県立こども病院リウマチ・感染症科
梅林宏明先生

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