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若年性皮膚筋炎

若年性皮膚筋炎とは

若年性皮膚筋炎(juvnile dermatomyositis)とは小児期に皮膚と筋肉に炎症を起こす全身の病気です。日本には約400人の患者さんがいます。乳幼児期から思春期まで起こりえますが、症状の異なるいくつかのタイプに分かれます。肺に障害を起こすタイプは進行が早く、強い治療を必要とします。

症状・検査

筋力低下と皮疹が主な症状ですが、どちらか一方しか認めない場合もあります。発熱、倦怠感、関節の痛みで発病することもあります。筋力低下は歩行の嫌がり、昇り降りや立ち上がりが難しくなるなどして気付かれます。専門医が徒手的にそれらを評価します。皮疹は全身に現れ、紫外線を浴びた後にはっきりします。上瞼の腫れや手指、肘や膝の盛り上がった紫紅色の皮疹が特徴的です。砂粒のような硬いブツブツを肘や膝に触れることもあります。ゆっくり数か月かけて、進行性に出現するのが一般的ですが、稀に急に呼吸苦を来す場合があります。肺の障害によるもので、すぐに胸のCT検査を受け治療を始める必要があります。
血液検査では、筋肉の酵素クレアチンキナーゼの上昇が一般的ですが、そうでない例も多いです。一方、8割以上の人に筋炎に特有の自己抗体が出現します。画像検査では筋肉のMRIが診断に役立ちます。必要に応じて筋電図や筋肉や皮膚の病理検査が行われます。

診断

筋力低下と特徴的な皮疹、検査所見から診断されます。筋肉や皮膚の病理検査が確定診断のため不可欠である場合もあります。皮膚筋炎は小児慢性特定疾病および指定難病に指定されています。重症度に照らした上で医療助成の対象となることがあります。

治療

ステロイド薬が最初に使われ、続いて免疫抑制薬を併用します。ただし、タイプにより併用薬の種類や投与期間は異なります。特に肺に障害を起こすタイプでは、大量のステロイド薬と複数の免疫抑制薬を組み合わせた治療を救命的な意味で最初に行います。

生活上の注意点

適切な治療により、多くの例は障害無く症状は治まります。5年以内に治療終了、治癒することもあります。そのためには定期的な受診が不可欠です。特にステロイド薬服用中は、易感染性や肥満、成長の遅れ、眼圧上昇等を伴う可能性が高いため、細やかな指導・管理を受けて下さい。生活面では紫外線対策が必要です。紫外線量が多いのは夏だけではありません。日頃より服装に留意、日傘や日焼け止めを使用して下さい。予防接種は病状が安定していれば可能です。主治医の指示の範囲内で、日常生活、学校生活を可能な限り楽しんで下さい。

専門医への相談のポイント

一旦良くなっても再燃、再発を繰り返す例が少なくありません。体調の変化に気付いた際は早めに専門医に相談しましょう。日頃から些細なことでも専門医に相談できる信頼関係を築くことが何より大切です。それによって、良好かつ充実した毎日を過ごせることでしょう。

京都府立医科大学大学院小児科学
秋岡親司先生

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