この度、膠原病・リウマチ内科領域の卒前教育のための「モデル講義カリキュラム」および「参加型臨床実習モデルプラン」を作成いたしました。
膠原病リウマチ内科領域は日本専門医機構が定める内科サブスペシャルティの一領域ですが、全身性リウマチ性疾患などの多くは指定難病に指定され、高い専門性が求められています。そのためには、医学部において膠原病リウマチ内科領域の医学部卒前教育を適切に実施し、本領域の専門医を継続的に育成する必要があるとの思いから、今回、卒前教育のための講義カリキュラムと参加型臨床実習モデルプランを作成いたしました。
「モデル講義カリキュラム」は全14回の授業(11回の短縮版もあります)で構成され、医学教育モデル・コア・カリキュラムおよび国家試験ブループリントに沿った内容となっています。「モデル講義カリキュラム」は医学教育専門家のご協力を得て、最新の教育手法を取り入れ、とくに反転授業を重視しています。本学会の専門医が作成した反転授業のための事前学修ビデオをご利用頂くことで、学修の効率化、双方向授業、教員の負担軽減が可能になります。学生はビデオで基本的な事項を自宅等で学修してから登校し、実際の授業では貴学の膠原病・リウマチ内科学の専任教員が貴学の学修カリキュラムに合わせた双方向授業を展開します。事前学修ビデオは2025年7月からご利用頂けるように準備中です。
「参加型臨床実習モデルプラン」は1週間の見学・準参加型実習プラン、2週間の参加型実習プラン、3-4週間の参加型実習プランを作成いたしました。膠原病・リウマチ内科領域の臨床実習を実際に担当している複数の大学の教員が参加し、医学教育専門家のご意見を頂きながら医学教育モデル・コア・カリキュラムの内容を意識して、これらのプランを開発しました。診療チームへの参加に加えて、膠原病・リウマチ内科領域で頻用される各種診察手技実習、画像カンファレンス、情報・科学技術の活用とEBMの実践による段階的臨床推論実習、外来実習などを取り入れ、質の高い参加型臨床実習を具体的に提示しています。
膠原病・リウマチ内科領域の卒前教育でこれらの教材をご活用頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。
2025年4月吉日
一般社団法人日本リウマチ学会
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