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リウマチ Vol.43 No.3             
多発性筋炎の治療中に発症した関節リウマチの2症例  P.583 - 590
 
三好智子  吉永泰彦  太田裕介
国立療養所南岡山病院 リウマチ科
 
要 旨
 症例1は64歳男性。10年前,四肢の脱力で発症し,多発性筋炎(PM)の診断の下,ステロイド療法にて軽快した。2年前より多発関節痛が出現し,関節リウマチ(RA)として加療されるも,間質性肺炎,胸膜炎,皮膚潰瘍,皮下結節の多発,全身性皮疹,発熱を認め,入院となった。CRP 4.34mg/dl,ESR140mm/1h以上,CK 47IU/l,CH50 10U/ml未満,RAPA640倍,ANA陰性,クリオグロブリン陽性,両手関節に骨びらんあり。皮疹の生検で白血球破砕性血管炎の所見を認めた。悪性関節リウマチと診断し,ステロイド,シクロホスファミド,プロスタグランジンなどの投与で軽快した。症例2は77歳男性。塵肺あり。4年前,四肢の脱力でPM発症し,ステロイド療法にて軽快した。1年前より多発関節痛が出現し,RAの診断の下,ブシラミン投与が開始された。喀痰に結核菌陽性のため抗結核剤を投与された後,多発関節痛の急激な増強あり,入院となった。CRP 22.85mg/dl,ESR 105mm/1h,CK 268IU/l,血清CH50 10U/ml未満,RF 162IU/ml,ANA40倍,両手関節に骨破壊あり,両膝関節液にピロリン酸カルシウム結晶あり。RAに偽痛風を併発したものと診断し,ステロイドを継続,ブシラミンをサラゾスルファピリジンに変更し,塵肺結核には抗結核剤を継続投与した。RAの加療中,D-ペニシラミンなどでPMが誘発されて合併する報告は多いが,PMの治療中にRAを発症した症例はこれまでに2例報告されているのみである。今回の2例は,いずれもクリオグロブリン陽性で,低補体血症を呈し,肺合併症を認めるなど共通の特徴を有し,これらがRAの発症に関与したものと考えられたので報告する。
 
Key words
cryoglobulin:hypocomplimentemia:polymyositis:pulmonary complication:rheumatoid arthritis
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