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リウマチ Vol.41 No.5             
「関節の慢性破壊像を示し,腸吻合解除手術により寛解したIntestinal Bypass Arthritisの1症例」
 
工 藤   洋
綾瀬厚生病院リウマチ科
(2001.3.8受付,2001.6.12受理)
Abstract
要 旨=

  腸閉塞のため緊急手術として回腸・結腸吻合手術を受けた後14年間無症状に経過し,その後,下肢に関節破壊を伴う慢性多発性関節炎を発症した1例を報告する。症例は発症時38歳の女性で,関節炎の発症後13年目に筆者の病院を受診したが,両膝関節,右足関節,右足根関節,両拇指MTP関節などに慢性関節炎の症状がみられ,リウマトイド因子は陰性であった。脊椎炎の症状は認められなかった。レ線では右足根関節を中心に強い関節破壊像がみられた。NSAID,DMARD,ステロイド,免疫抑制剤(MTX)などを組み合わせた強力な薬物療法も効果を示さず,以前に行われた腸吻合手術と関節炎との関連を疑い腸造影検査を実施。その結果,腸の吻合と大きなblind loopの形成が見出されたので,腸吻合解除手術と回腸狭窄部の形成術を施行した。この手術後,関節炎はしだいに軽快し,1年6カ月後に完全寛解が得られた。現在まで,本邦においてはintestinal bypass arthritisの報告そのものがほとんど見当たらず,また,この症例のようにバイパス手術後14年もの無症状期間を経てchronic erosive polyarthritisを発症した例の報告は世界的にみてもまれである。
 
Keywords

〈Keywords〉 chronic erosive polyarthritis:intestinal bypass:intestinal bypass arthritis:revision of bypass:remission of arthritis

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