リウマチ Vol.41 No.5 index
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リウマチ Vol.41 No.5
「慢性難聴および突発性難聴にサイクロホスファマイド (CY)が有効であったベーチェット病の1症例」
萩原のり子 原島伸一 塚本 浩 堀内孝彦
九州大学大学院病態修復内科学(第一内科)
(2000.10.26受付,2001.8.13受理)
Abstract
要 旨=
症例は,54歳,男性。1985年発症の不完全ベーチェット病で,1989年に胸部大動脈瘤切除術を受け,血管ベーチェット病と診断された。また,同年より突発性難聴を繰り返し,進行性の聴力低下を来していた。1999年8月,胃体中部小弯に早期胃癌Ua病変を指摘され,同年10月,九州大学第一外科にて腹腔鏡的胃部分切除術を施行。術後15日目より原因不明の発熱,左突発性難聴,CRP上昇が認められベーチェット病の再燃が疑われたため第一内科に転科となった。オージオメータ,自記オージオグラム,語音明瞭度検査では感音性難聴を呈しており,聴性脳幹反応,髄液検査,頭部MRI・MRA,SPECT,PETからは中枢性病変は否定的であったため,血管炎に基づく内耳障害が原因で突発性難聴を来したと診断した。プレドニゾロン(PSL)の増量を行い,炎症所見,突発性難聴は改善したが,PSL減量とともに炎症所見の増悪,突発性難聴の再発を認めたため,サイクロフォスファマイド(CY)の大量静注療法を行い,炎症所見と突発性難聴および慢性難聴の改善も認められた。さらに,その後CY大量静注療法を繰り返すことで,突発性難聴の再発も認められなくなり,20dB以上の難聴の改善が認められた。ベーチェット病で高度の難聴を来す症例は比較的まれであるが,ステロイド剤では長期予後を改善しないとされている。本症例ではCYが有効であったことから,ベーチェット病に合併した慢性難聴や突発性難聴に対して,CYは考慮すべき治療法の一つであると考えられた。
Keywords
〈Keywords〉 Beh〓et's disease:hearing loss:vasculitis:cochlea:cyclophosphamide
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