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リウマチ Vol.41 No.1             
「21世紀にのぞむリウマチ学」
 
橋本博史
順天堂大学膠原病内科
 
会長講演
 第45回日本リウマチ学会を2001年5月14日から16日までの3日間,東京・新宿京王プラザホテルで開催することになりました。多数の演題をご応募いただきありがとうございます。厚く御礼申し上げます。

 21世紀初年度という記念すべき年の開催となりますが,基調テーマを「21世紀にのぞむリウマチ学」といたしました。「のぞむ」は「臨む」とも「望む」ともとれるようあえてひらがなにしました。20世紀の,特に後半世紀におけるリウマチ学のめざましい進歩は新世紀に期待と明るい展望を抱かせるに充分でありますが,これまで明らかにされてきたことを振り返り,今後に課せられた問題点と解決策について討議をし新たなものを生み出していく場といたしたいと考えております。

 前世紀には慢性関節リウマチをはじめとする膠原病・リウマチ性疾患の多くは難病というレッテルが張られましたが,それから脱却できるのもそう遠い話ではないように思います。前年度より向こう10年間を「骨と関節の10年」とする世界的キャンペーンがリウマチ性疾患の征服に向け行われていますが,ミレニアムプロジェクトによるゲノム解析と再生医学が大きな飛躍をもたらすことが期待されます。情報技術革命とも相まって,これからの10年間の膠原病・リウマチ学の進歩はこれまで以上に著しく加速度的なものになることが予測されます。先端医学を駆使した膠原病・リウマチ学の発展は,原因究明や病因・病態の解明,特異的治療法の開発のみならず,高齢化社会における膠原病・リウマチ性疾患の医療のあり方,実現したリウマチ科の標榜とリウマチ医療に携わる層の厚さを見据えたリウマチ学の卒前・卒後教育のあり方など,提起される多くの問題にも反映されるものと思われます。

 このような観点から,本学会では,記念講演,特別講演,招請講演,教育講演に加えシンポジウム20題(国際シンポジウム5題を含む),ワークショップ38題を企画いたしました。記念講演では高久史麿先生に21世紀の医学と医療のあり方という内容でご講演いただく予定です。特別講演では,長屋郁郎先生と長澤俊彦先生に長年にわたる専門分野のお仕事と指導的立場を通して今世紀に向けての展望についてお話しいただく予定です。招請講演ではWallace, DJ, Tyndal, A, Hoffman, GSの3先生により21世紀における膠原病・リウマチ性疾患の難治性病態に対する治療戦略を見据えた講演が期待されます。会長講演では,私どもの教室の成績をまじえリウマチ・膠原病の歩みと今後の展望について述べさせていただく予定です。教育講演では,10人の専門の先生方に最近の基礎的な話題から実地診療に有益な内容に至るまで幅広い分野についてご講演いただく予定です。

 国際シンポジウムを含むシンポジウムとワークショップでは,今世紀に課せられた数多くのテーマについて新しい知見と今後の展開について活発な議論が交わされるものと期待されます。若手研究者のResearch Progress Lectureでは,今回は応募していただいた全員の方に発表していただきますが,プログラム委員により高く評価された方には優秀賞の授与を検討しております。さらに,54のテーマからなる一般演題,症例検討,前年度に引き続きInternational Scholarship Workshopを予定していますので活発な討論をお願いいたします。

 「リウマチ・膠原病のよりよい医療を目指して」をテーマとする都民公開講座,東京都医師会,東京都各科医会との共催による「リウマチ・膠原病フォーラム21」も企画しております。

 本学会が,21世紀のリウマチ学の大きな飛躍の幕開けとなることを祈りますと共に多くの方々のご参加をお願い申し上げます。

(順天堂大学膠原病内科)
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