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リウマチ Vol.40 No.6             
「急性ループス腹膜炎(acute lupus peritonitis)発症を契機にSLEと診断した2症例」
 
出口治子  三角 緑
井上優子  大久保忠信   辻 隆  大野 滋  
上田敦久  青木昭子  萩原恵里  白井 輝  
水嶋春朔1  大野美香子2  長岡章平2  石ヶ坪良明
横浜市立大学内科学第1講座・同公衆衛生学講座1,横浜南共済病院リウマチ科2
(2000.7.1受付,2000.11.11受理)
Abstract
要 旨=

  急性ループス腹膜炎発症を契機にSLEと診断した2症例を経験した。症例1は20歳女性。心窩部痛,右下腹部痛で発症。症例2は40歳女性。下痢,心窩部不快感,頻尿で発症。2症例とも腹水は滲出性で,腹水中に自己抗体を認め,ステロイド投与により腹膜炎は速やかに軽快したが,併発したループス腎炎の治療を必要とした。
 ループス腹膜炎合併SLEの特徴を検討するため,自験例および本邦で報告されたループス腹膜炎について,急性型(34例),慢性型(10例)に分類し,臨床症状,検査所見,治療等に関して文献的に比較検討した。急性型では,慢性型に比べ,腹痛,嘔吐,下痢などの消化器症状の頻度が有意に高く,発熱,関節炎,中枢神経症状,および膀胱炎の併発が多い傾向がみられた。慢性型では,有意差はないが,胸水,心曩水の頻度が高い傾向がみられた。
 急性型では消化器症状を主として,症状が劇的であるわりに多くは速やかに治療が奏効するが,慢性型では症状は軽微で,腹水貯留を主症状とし,多くは治療に抵抗性であることが特徴だった。
 
Keywords
〈Keywords〉 ascites:lupus peritonitis:SLE
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