リウマチ Vol.40 No.6 index
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リウマチ Vol.40 No.6
「関節症状を主徴としたACTH単独欠損症の1症例」
山崎健太郎 高橋裕樹 田賀理子 仲地耕平 上野敦盛 阿部 環
小畑俊郎 水越常徳 武川睦寛 菅谷壽晃 牧口祐介 今井浩三
札幌医科大学医学部第一内科
(2000.6.28受付,2000.11.8受理)
Abstract
要 旨=
症例は57歳,男性,タクシー運転手。1999年5月から手指関節痛が出現,徐々に症状が悪化し,勤務が困難となった。全身【倦】怠感,食欲不振も出現し,7月に近医入院。関節症状と炎症反応の持続から慢性関節リウマチを含む膠原病が疑われ,9月当科に転院となった。関節腫脹はなかったが,手指・手関節に圧痛を認め,握力は著明に低下し,間欠的に発熱を認めた。抗核抗体以外の自己抗体は陰性であったが,低Na血症(126mEq/l)と空腹時低血糖を認め,下垂体副腎機能を中心に内分泌学的検索を行った。血中ACTHは6.0pg/mlと低下し,血中・尿中コルチゾールも著明に低下していた。ACTHの日内変動は消失し,CRH負荷にてもACTHの上昇は観察されなかった。他の下垂体ホルモンに分泌異常はなく,頭部MRI上,下垂体に異常がみられないことから,ACTH単独欠損症と診断した。コルチゾールの投与により,関節痛,全身【倦】怠感の速やかな消失を認め,CRPも陰性化した。ACTH単独欠損症では発熱,炎症反応上昇を呈することが報告されているが,本例のように関節症状の合併もみられることから,慢性の多関節痛をみた場合,考慮すべき疾患と考えられた。
Keywords
〈Keywords〉 arthralgia:corticosteroid:isolated adrenocorticotropic hormone (ACTH) deficiency:rheumatic disease:rheumatoid arthritis
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