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日本リウマチ学会からのお知らせ

ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト®カプセル250)のループス腎炎に対する適正使用のお願い


日本リウマチ学会会員各位

 この度、免疫抑制剤ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト®カプセル250、以下本剤という)は、2015年7月31日に開催の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、公知申請を行っても差し支えないとの結論が得られました。またこれを踏まえ、今般追加される予定である効能・効果ループス腎炎において、同日より保険適用が可能となりました。これは、公知申請の承認までには一定程度の時間を要するものの、実地診療における本剤の使用については保険適用が可能であることを意味しております。

「ループス腎炎に対するミコフェノール酸モフェチル使用に関するステートメント」および本剤添付文書の使用上の注意には
  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。(妊娠中に他の免疫抑制剤と併用して本剤を服用した患者において、耳奇形を含む先天性奇形を有する児を出産した例が報告されている。)
  2. 妊娠する可能性のある婦人には投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する 場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠する可能性のある婦人に投与する場合には、妊娠検査が陰性であるとの結果を確認し、本剤投与前、投与中及び投与中止後6週間は避妊すること
  3. 授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせること
  4. 本剤は、本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者には投与すべきではない
と記載されています。
 ループス腎炎に対して本剤を使用する際は、安全性の確保について、十分留意し、慎重投与を行うことが必要と考えます。学会員の皆様におかれましては、本剤を使用の際、中外製薬ホームページ上で公開している安全性情報を参照の上、適切に患者さまへ使用頂きますようお願いいたします。


妊娠中のセルセプト服用に関する先天性異常の報告

【CDS改訂(ヒトでの報告)の根拠論文】
全米移植妊娠登録機関(NTPR:National Transplantation Pregnancy Registry)に報告された北米在住の臓器移植女性患者990例における妊娠1547件について、セルセプトを含む複数の免疫抑制剤を服用した腎移植患者18例から妊娠26件が報告され、15件が生産、11件が自然流産でした。この生産小児15例のうち4例(26.7%)に、爪の形成不全及び第5指の短小(1例)、口唇口蓋裂及び小耳症(1例)、小耳症(1例)、及び口唇口蓋裂、横隔膜ヘルニア、小耳症、心奇形を伴う乳児死亡(1例)が報告されました。
Nicole M Sifontis, et al. Transplantation;82,1698;2006
American Journal of Transplantation;Vol.6, Suppl.s2, p162;2006


ミコフェノール酸(セルセプト活性代謝物)による先天性異常の報告【US-REMSより】

【CDS改訂(ヒトでの報告)の根拠論文】
1995年から2007年にかけて収集された市販後データの報告では,妊娠中にミコフェノール酸が投与された女性77例において,自然流産が25例,胎児または新生児の奇形が14例確認され,そのうち6例に耳の異常がみられました。
Prescribing Information for mycophenolate. RISK EVALUATION AND MITIGATION STRATEGY (REMS)Single Shared System for Mycophenolate,2013


厚生労働省からの通知

→  ミコフェノール酸 モフェチル製剤の使用に当たっての留意事項について PDF


2015年7月31日
一般社団法人 日本リウマチ学会
理事長 山本一彦