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「メトトレキサートを服用する患者さんへ 第2版」掲載にあたって

 メトトレキサート(MTX)は関節リウマチ(RA)の治療において、世界的に"アンカードラッグ""第1選択薬"に位置付けられています。
 日本リウマチ学会では、2011年2月に、成人RAに対してMTXの16mg/週までの使用や第1選択薬としての使用が可能になったことから、RA診療にあたる医師がMTXを適正に使用することを目的に、MTX診療ガイドライン(初版)を刊行しました。MTXの適正使用には患者教育も重要であることから、学会として初めて、本剤を服用する患者向けの冊子 「メトトレキサートを服用する患者さんへ」を作成しました。これは医師のみならず、薬剤師、患者様にも本剤の有効性と安全性を理解していただき、より安全にMTXを服用していただくことを目的としており、これまで臨床の現場で広くご利用いただいていると理解しております。

 MTX用量・適用拡大の承認後5年が経過し、高用量使用時の有効性と安全性に関する新たなエビデンスが集積されたことから、「MTX診療ガイドライン2016年改訂版」を2016年9月に刊行しました。改訂版ガイドラインでは、開始時投与量や増量目標など用法・用量や併用療法に関して、より積極的な推奨になり、スクリーニング、モニタリング検査も一部変更されました。また、安全性に関しては、感染症やリンパ増殖性疾患が増加傾向にあることから、典型例の画像を掲載し、危険因子・誘因、発生時の対処法、予防対策を副作用ごとに示しました。

 このようにガイドラインの改訂に伴い、MTXを投与開始するにあたって、必要な検査、服用の仕方、服用中の注意点や副作用等を患者様に説明する内容も変更する必要があることから、患者様向け冊子の改訂を行いました。

 「メトトレキサートを服用する患者さんへ 第2版」では改訂ガイドラインの使用法に則って、MTXを効果的に安全に使用していただくための必要事項を記載しました。また、代表的な副作用として血球減少症、肝機能障害、リンパ腫、間質性肺炎、感染症、吐き気・頭痛・口内炎の注意点を記載しました。

 MTX投与開始時に患者様に説明する際には、本冊子を広くご活用いただき、MTXがより一層適正に使用されることを希望しております。

2017年3月15日
一般社団法人日本リウマチ学会
理事長 山本一彦
MTX診療ガイドライン策定小委員会
委員長 鈴木康夫

メトトレキサートを服用される患者さんへ 第2版

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