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   リウマチ専門医対談   

 

  理事長挨拶    山本理事長  
       
   一般社団法人 日本リウマチ学会 理事長    
   山本 一彦 Kazuhiko YAMAMOTO    
         
     日本リウマチ学会は、リウマチ性疾患の病因・病態・新たな治療法を開発するとともに、リウマチ性疾患に悩む患者さんに対してできる限り良質な医療を提供することを目指しています。リウマチ性疾患とは、関節リウマチなどに代表される膠原病、痛風や変形性関節症のような関節疾患など数多くの疾患が含まれています。
   皆さんは近年におけるリウマチ学の急速な進歩をご存知でしょうか?なかでも関節リウマチ(RA)に関する知見は飛躍的に増加し、RAに対する考え方は「コペルニクス的転回」を遂げているといっても過言ではありません。
   RAにおける病態形成に関わる分子群や細胞群が次々と同定され、これを標的とした新たな治療法が始まりました。まず、リンパ球やマクロファージを標的とするメトトレキサート(MTX)が導入され、寛解率が向上しました。さらに、新たな標的として同定されたのがTNFαやIL-6などの炎症性サイトカインやT、Bリンパ球であり、これらを制御する目的で遺伝子工学的手法を用いて生物学的製剤が開発されました。MTX効果不十分の患者に対してこれらの生物学的製剤を早期から積極的に行うことで、臨床的寛解(臨床症状・徴候の消失)はおろか、構造的寛解(関節破壊の阻止)、さらには機能的寛解(関節機能の正常化)が可能となってきました。これまではRAの治療の目標は症状の改善、ADLの改善だったのですが、いまや寛解へと大きく変わったのです。
   このような有効な治療法が有用であるためには、早期発見・早期治療の概念がきわめて重要です。最近になって、RAの分類基準の改訂、Window of Opportunity、Treat-to-Targetなどの概念が次々と導入され、診療内容にも急速な変遷が起こっています。その結果、これまで難病とされてきたRAにおいて、まさに「革命」が起こったのです。長い医学の歴史の中でも、このような大きなイベントを自ら体験できることはそうあるものではありません。皆さんもぜひこのようなエキサイティングな「体験」を我々と共有してみませんか?
   もちろん、このような治療法の変革の背景には病因・病態研究、疫学研究などの地道な努力があります。研究内容も多彩ですが、いずれも基礎研究で得られた知見をリウマチ性疾患に悩む患者さんたちに還元することを目標にしています。
   日本リウマチ学会は、内科医、整形外科医、小児科医、病理医、免疫学者、薬理学者、看護師などのコメディカルなど多様な集団から構成されています。このような「不均一な集団」だからこそ、多様な考え方ができ、お互いに刺激をすることができるのです。
   若手の皆さんが日本リウマチ学会の一員となり、ますます活躍されんことを心より期待しております。

日本リウマチ学会理事長 山本一彦

 
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